学校法人藍野大学は2018年に創基50周年を迎えました。
現在、政府は「地方創生」「人づくり」を重要政策として掲げており、大学改革が重要なテーマとなっています。
併せて、私立大学の教育研究の成果についても厳しい視線が向けられ、大学がどのような教育を行い、学生がどのような力をつけたのか「学修成果」を可視化する等、教育の質保証に対する取り組みをわかりやすく社会に開示していくことが求められています。そのような背景の中で、学校法人藍野大学が創基50周年を迎えることが出来ました。これは、ひとえに各方面の皆様方からのご支援の賜物であり、ここに深く感謝を申し上げます。
さて、学校法人藍野大学は、今から50年前(半世紀前)
の1968(昭和43)年4月に、医療法人恒昭会藍野病院附属准看護学院として発足し、病院の発展とともに医療従事者の業務が医師専能のものではなくなり、臨床そのものが医師の範疇を超える多様性と専門性が必須となる中、教育理念である「Saluti et Solatio Aegrorum(病める人々を医やすばかりでなく慰めるために)」を継承した教育を50年に渡り展開して参りました。この教育理念は、疾病を医学的に治療すると同時に患者の心に慰めを与えることが医療人の理想であるとの考えに立ち、医学的な治療という意味で「医やす」という表現を用い、医療人が心懸けなければならない目標として、医療の基本精神の涵養を目的とする教育活動を展開することを意図しております。
現在、学校法人藍野大学は、藍野大学のファサードに、創基50周年記念事業として、2020(令和2)年2月竣工予定のMedical Learning Commons(M・L・C)の建設に着手しております。この施設は、冒頭申し上げました「学修成果」を可視化する等、教育の質保証に対する取り組みを強化する観点から、一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称であるアクティブ・ラーニングの手法をふんだんに取り入れ、具体的には、発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習、グループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワークなど多様化する医療福祉分野の“能動的な学修の場”としての多様な機能を備えております。
さらに、2018(平成30)年3月27日茨木市と学校法人藍野大学の間で「福祉避難所及び一時避難場所として学校法人藍野大学所有施設の使用に関する協定」を締結したことを受け、災害時に特別な配慮が必要な高齢者や妊産婦の方などが二次的に避難する福祉避難所の機能、周辺の住民の方々が一時的に避難する施設としての機能を併せて備えております。茨木市では、これまで公共施設9か所が、災害対策基本法上の福祉避難所として指定されておりますが、民間施設を指定するのは今回、本学が初めてであり、この協定の締結を機に、さらに茨木市及び地域との連携を深めて参る所存です。また、本施設は、予測不能な災害に対して、学生、職員はもとより、地域の方々の安心安全のために施設の地下には、災害時用にアルファ化米や飲料水等の食料のほか、簡易トイレや毛布等の物資を備蓄する予定です。
学校法人藍野大学の将来構想計画を示す“AINO Vision2025”では、2020(令和2)年4月開学を目指し、本年10月、滋賀県東近江市にある滋賀医療技術専門学校を改組転換し、新たな高等教育機関として制度化された専門職大学の設置認可申請を致します。
滋賀医療技術専門学校が開学した1996(平成8)年4月から起算すると概ね22年が経過し、その間、滋賀県内で唯一の理学療法士・作業療法士の養成校として、その使命を果たして参りましたが、急激に進む高齢化の進展に伴う医療需要の増大や、地域包括ケアシステムなど、理学療法士、作業療法士を取り巻く環境の変化にいち早く対応できる高度専門職としてのリハビリテーション人材の養成は焦眉の急を要しております。
大きな変化の時代には、誰かが答えを教えてくれたり、明確な回答が用意されたりしているわけではありません。学校法人藍野大学は、広い視野に立ち、自ら問題を見つけ、それを自分の頭で考えて答えを見つけることができる高度医療専門職の養成を今後も行なって参ります。
学校法人 藍野大学
理事長 小山 英夫
医療法人恒昭会藍野病院附属准看護学院 開校
医療法人恒昭会藍野病院附属高等看護学院 開校
学校法人藍野学院設立、藍野看護専門学校 認可
理学療法学科、作業療法学科、医療秘書・病院管理学科併設のため、学校名を藍野医療技術専門学校と改称
藍野学院短期大学 開学
藍野学院短期大学に専攻科を設置
滋賀医療技術専門学校 開校
藍野大学 開学
藍野学院短期大学附属藍野高等学校 開校
藍野学院短期大学 第二看護学科 設置
藍野大学 医療保健学部 看護学科 教職課程 認定
藍野大学 医療保健学部に臨床工学科を設置
藍野医療福祉専門学校 廃校
藍野学院短期大学を藍野大学短期大学部に改称。
これに伴い、藍野学院短期大学附属藍野高等学校を藍野高等学校に改称。
藍野大学短期大学部専攻科(地域看護学専攻)が、学位規則第6条第1項に規定する独立行政法人大学評価・学位授与機構が定める要件を満たす専攻科として認定される
キャリア開発・研究センターが公益社団法人日本看護協会より認定看護管理者教育機関(ファーストレベル)として認定される
藍野大学大学院看護学研究科 設置
キャリア開発・研究センターが公益社団法人日本看護協会より認定看護管理者教育機関(セカンドレベル)として認定される
学校法人100%出資による株式会社藍野大学事業部を設立する
法人名称 学校法人 藍野学院を学校法人 藍野大学に改称
創基50周年
創基50周年を記念して、周年ロゴマーク、コミュニケーションマーク・コミュニケーションメッセージを策定しました。
蝶のように舞うハートのモチーフは、藍野で実践的な教育を受けた人々が地域に飛び立ち、協力しあいながら地域を支えていくという学校法人藍野大学が提供する価値を表現しています。
一つひとつのエレメントは、藍野のAの形であり、同時にハートマークでもあります。実践的な医療技術(藍色)と、患者さんに対する思いやりの心(ピンク)を併せ持つ臨床現場に強い医療人を、4つの学校で育んでいくことを表現。新しい医療人を育んでいく愛にあふれた教育機関であることを、象徴的に示しています。
※50周年ロゴマーク、コミュニケーションマークの使用をご希望される場合は、法人事務局までお問い合わせください。
茨木キャンパスの正面玄関(ファサード)に、創基50周年記念事業として、新しい校舎を建設します。グループ学習用の設備や、情報通信環境が充実したラーニング・コモンズのほか、自習室や講義室、カフェなどの機能を備えた施設になります。「学習支援センター」や「入試センター」、「キャリア開発・研究センター」もこの新校舎に移転する予定です。
またこの新校舎は、災害時の避難所や、茨木市の備蓄庫としての機能も兼ね備えた施設になる予定です。完成は2020(令和2)年2月を予定しています。